大谷地病院認知症疾患サポートセンター便り

大谷地病院認知症疾患サポートセンタの活動をご紹介します。

認知症予防サークル「わっこ」で「たんぱく質の話」を行いました

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 フレイルという言葉を知っていますか?

皆さんは「フレイル」という言葉を知っていますか?

 

「フレイル」とは、健常から要介護へ移行する中間の段階を言います。

具体的には加齢に伴い筋力が衰え、疲れやすくなり出かけなくなるなど、年齢を重ねたことで生じやすい衰え全般を指します。

高齢者の多くの場合、フレイルの時期を経て徐々に要介護に陥ると考えられています。

 

 今、日本では「フレイル」を予防しましょう!という動きになっています。厚生労働省は今年1月、フレイルを防ぐ対策の強化に向けて、介護保険法や高齢者医療確保法といった関連法の改正案を通常国会に提出するなど、国を挙げての対策を本格化しています。

健康寿命をいかに伸ばすか。フレイル対策はそのカギを握る」

健康寿命延伸プランの策定する方向で進められ、今後の日本はいかにフレイルを予防するかがポイントとなっています。

 

フレイル対策は「運動」「栄養」「社会参加」

フレイルを予防・改善するには運動すること。

しかし運動ばかりで必要な栄養が摂れていないと筋力の維持はできません。

元気に食べ、しっかりと栄養を摂ることが大切です。ただただ食べれば良いというわけではなく、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素がたっぷり入った「バランス良い食事」をすることが重要です。

 そして、栄養を十分摂った上で「元気に活動する」―これがフレイルの大事な予防方法となります。そう、「わっこ」などの「人との交流」が大切です。

皆さんは元気に食べていますか?体重は減っていませんか?

「歳のせい」にせず、しっかり食べることでフレイルを防ぐことができます。

 

フレイルの予防の鍵をにぎる「たんぱく質」 

フレイル予防の中でもキーになるのが、肉・魚・卵・大豆製品に多く含まれる「たんぱく質」を3回の食事でしっかり食べることです。

たんぱく質は私たちの体の構成成分となり、筋肉の素となります。

 

では、たんぱく質食品を主菜として取り入れる場合、どのくらいの量を食べれば良いでしょうか?

答えは皆さんの「手のひら」にあります。指を含まない手のひらひとつ分、これがたんぱく質食品の1回の目安量となります。f:id:ohyachi-hp:20190624170719j:plain

1回の目安量と言うことは、1日これを朝・昼・夕の3回食べれば、おおよそ日本人の食事摂取基準の量をクリアできると思いますので、しっかり食べましょう。また、量が摂れない方は、味噌汁に豆腐や卵を入れたり、納豆ごはんにする、サンドイッチにハムやチーズを入れるなど、少量ずつ追加すると無理なく摂取することができます。

 

 

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 この日わっこでは、今話題の「おからパウダー」を使ったサラダを作りました。

おからパウダーに水を加えると生おからになります。

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これに好きな野菜やハム、マヨネーズ、塩こしょうを加えると、ポテトサラダのような一品が出来上がります。そしてゆで卵を入れるとさらにたんぱく質アップとなり、美味しく手軽に栄養補給することができます。

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本日の材料 ゆで卵、胡瓜、人参、コーン、ハム

実際に作り、味見をしてみると「わぁこれおいしい!」と皆さん大満足! 

おからパウダーは常温で保存でき、日持ちするので、作りたい時に作ることができるので冷蔵庫の食材を見ながら「あと一品」にとても便利ですよ。

 


毎回様々な活動を通じて認知症予防を実践している認知症予防サークルわっこは、医療法人重仁会大谷地病院に勤務している管理栄養士と認知症予防専門士が行っています。

毎週木曜日午後1:30~3:30まで、札幌市厚別区にある大谷地団地町内会館で実施しています。会費は500円で、申し込みや登録は必要ありません。年齢性別居住区域の制限もありません。関心のある方は是非、遊びに来て下さい。