フレイルという言葉を知っていますか?
「フレイル」という言葉を知っていますか?フレイルとは「虚弱」「脆弱」を意味します。何となく弱ってきたけど、それは年のせい…などと気づかぬふりをしていると、健康寿命が短くなる可能性が高まります。
筋力の低下、社会的交流の低下、心理状態の不安定さ、これがフレイルの特徴となりますが、放っておくと食欲がなくなり、痩せて低栄養に―なんてことにもなりかねません。
今、日本はこのフレイル対策を進めています。フレイルを予防し元気な毎日をおくること。これがとっても大事です。それはどうしてかというと、フレイルと認知症は切っても切れない関係であり、MCI(軽度認知機能障害)の段階でフレイルの状態が重なると、その後の認知症の発症が高まるといわれているのです。言わば、認知症予防=フレイル予防、しっかり対策をすることが、いきいきとした毎日につながっていきます。
フレイル対策はどんなことをするの?
ではフレイルを予防するためには何をすればよいのでしょうか?
認知症の予防には「運動」が有効と言われていますが、ただ運動をしただけでは筋力アップには限度があります。
筋力アップに必要な食べ物をしっかりと食べて、元気に動くことが重要で、そのためには「たんぱく質」を意識して摂る必要があります。
たんぱく質の食べ物とは、主に肉、魚、卵、大豆製品、それから乳製品にもたんぱく質が含まれます。これらはメインとなるおかずです。つまり、おにぎりだけ、パンだけ、ざるそばだけ…という食事ではなく、主食+主菜+副菜の足し算がとっても大切です。
しっかりと食べて、運動をする。そして家に閉じこもらないでお話ししたり趣味活動をしたり。半年に1回は食べるためのお口を定期的に診てもらいましょう。「食べる」ことは実はたくさんの筋肉を使います。この筋力を維持するためにも、良く食べ、良く笑い、良く動くことが重要なんですね。
この日のお食事は八宝菜がメインのおかずでした。サラダの中にもたんぱく質(かまぼこ)が入っていましたよ。この日も皆さん完食でした!
当院の昼食は350食ほどの食事を作っています。大量調理にしか生み出せない味があって、なつめではその味を堪能できることがひとつの楽しみでもあります(^^)
日本在宅医療連合学会に参加してきました
9月14・15日に開催された日本在宅医療連合学会 第1回地域フォーラムに管理栄養士が参加してきました。
在宅生活を送っている方々のサポートをしている医師、看護師、福祉職(ケアマネやヘルパーなど)、薬剤師などの様々な分野の方々が色々な方向から話をしました。とっても有意義な2日間だったのですが、ある有名な医師の方が講演で「認知症になっても安心して暮らせる町づくりが重要」と言っており、私たちの町でもこれが早急に必要なことだと改めて実感して帰ってきました。
そのためにはやはり、予防も含めて「認知症」を知ること、怖いものと思わず、支えあえるために、まずは啓発していく必要性を感じています。
予防という観点では、栄養もすごく重要です。このブログを通して、「食べること」の大切さも伝えていこうと思います。
実はこのように、ギャラリー企画に演者として参加してきました。
地域や在宅でもっともっと管理栄養士が身近な存在になれるよう、今後も発信していきます。
軽度認知機能障害回復プログラムなつめは、札幌市厚別区にある医療法人重仁会大谷地病院で行っています。参加には物忘れ外来の受診が必要です。ご興味のある方は大谷地病院011-891-3737もしくはhttp://www.ohyachi-hp.or.jp/ninchisho-sc/index.htmlの相談フォームからご連絡ください。