ボッチャを行っているわっこの皆さんの様子
認知症予防サークルわっこでボッチャをはじめて早1年になります。この度、第12回ボッチャ大会が大谷地団地町内会館にて粛々と(?)開催されました。
今回は北海道医療大学心理学科の学生さんが見学に加わっていたので、いつもよりもぐっと平均年齢が下がりました。
されどボッチャの腕は亀の甲より年の功、熟練の皆さんの上達ぶりは素晴らしいですね。狙ったところに投げられる確率がどんどん上がって来ました。
今回はチーム名を「秋にちなんだ名前」にしました。すると、女性が多いからか「萩」「コスモス」と可憐な花の名前を選んでいました。「やきいも」みたいに食い気に走る方はいませんでしたー。
前半戦は萩チームが3点という高得点をとって優勢でした。5回のモグモグタイムをはさんで後半戦、元気がなかったコスモスチームがまさかの連続得点!試合が終わってみると11対5とコスモスチームの大逆転勝ち!
気合を入れた効果が出たのでしょうか。
勝っても負けても、わっこの皆さんは仲良しです。大笑いしながら第12回ボッチャ大会を終えたのでした。
「みんなで」の大切さ
認知症予防には運動や脳トレが大切だということが分かっています。運動も脳トレも、一人でもできることです。
でも、わっこのようにみんなが集まって何かをする、ということは一人で行う時には得難い効果があります。
「ウサギは寂しいと死ぬ」という噂があります。この噂は嘘なのですが、「人間は寂しいと死ぬ」ということはあり得ることです。
人間がまだ狩りをして生きていた時代、人間という存在は牙も鋭い爪も持たず、それほど動きが素早いわけでもありませんから、とてもか弱い存在でした。一人一人は弱い存在でも、集まって社会をつくることで敵から身を守り、食料を得て生き延びてきました。
人間は社会で上手く生きて行けるよう、他者と交流するときに最も多く脳が働きますし、集団の中で役に立つことを喜ぶように出来ています。
その一方で、孤独=死を意味することなので、一人になると不安感を感じるように出来ているのです。
孤独な状態になれてしまうと、自分の命に関心が向かなくなります。十分な食事をとらない、身なりを整えない、生活環境を整えない、困っても助けを求めないといった「セルフネグレクト」と呼ばれる状態になります。孤独な状態にある高齢者は、定期的に他の人と交流を持つ高齢者に比べて45%も死亡率が高いことが分かっています。
でも週に1回でもわっこのような人の集まりに参加するとその時間は脳が活性化され、やる気を出す脳内物質であるドーパミンが分泌されるので生活自体が活性化されます。
自分のペースで悠々と暮らすことも大切ですが、時には外で人と交流する時間を持ってくださいね。
認知症予防サークルわっこはいつでもどんな方でも大歓迎です。申し込みは不要です。木曜日13:30~15:30、大谷地団地町内会館で実施しています。会費は500円です。
内容は、大谷地病院のホームページからご確認いただけます。
www.ohyachi-hp.or.jp