大谷地病院認知症疾患サポートセンター便り

大谷地病院認知症疾患サポートセンタの活動をご紹介します。

認知症予防サークルわっこで臨床美術「年賀状 雪」を行いました

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臨床美術「年賀状 雪」を行っているわっこの皆さんの様子

11月21日の認知症予防サークルわっこは臨床美術を行いました。

みなさん、お年玉付き年賀状を持参してきてくださいました。でも、「もう今年の分は印刷頼んじゃったんだよねー。」という方もチラホラいらっしゃいました。

この「年賀状 雪」というプログラムは11月7日には軽度認知機能障害回復プログラムなつめでも実施しました。

軽度認知機能障害回復プログラムなつめの皆さんが臨床美術「年賀状 雪」を行っている様子は次の記事で書いています。

ohyachi-hp.hateblo.jp

このプログラムのテーマは、タイトルの通り「雪」です。
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まずは、色々な雪の画像を見てイメージを膨らませていきました。

雪にも、ふわふわ降る雪や吹雪、パウダースノー、豪雪、朝焼けに照らされた雪や月夜の雪など、様々な表情があります。それを思い思いに描いていくのです。

わっこの皆さんが臨床美術を始めてからもう1年以上になるでしょうか。皆さんすっかり絵を描くことに慣れて、発想が豊かになってきました。

色んな色の紙に描きたいからと、隣の方と半分に紙を切って交換した方が居ました。すると、みんなマネをして、一人2色の紙を手元において、描き始めました。

描いている時は真剣そのもの、集中してシーンと静まり返っていました。

時折「上手くいかないわー!」という悲鳴に似た叫びが上がったり、「その色素敵-!!」とお互い褒め合ったり、緊張感と笑いが交錯しながら作品作りの時間が過ぎていきました。

そして、出来上がった作品の数々。
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同じ「雪」をテーマに描いても、どれ一つ同じ作品はありません。そして、すべての作品が味わい深く素敵です。

「今年の年賀状はやっぱりこれにするわー。」と、既に印刷をした方が感激していました。

年賀状を送ると云うこと

最近は年賀状離れが進んでいます。SNSが発達したから、という理由もありますが、高齢者には高齢者の理由があるようです。

「去年、長年年賀状のやり取りをしていた友達の旦那さんから”年寄り病にかかって施設に入ったので来年から年賀状は失礼します”っていう年賀状が届いたの。私ももう今年から年賀状を出すのはやめようかと思って。」とある方が寂しそうにおっしゃっていました。その話を聞いて、皆さん「最近多いみたいだね。”今年で80歳になったので年賀状は今年で終わりです”とかね。」と共感していました。

「普段会える人に年賀状を出す必要はないけど、なかなか会えない人には出したいよね。」
「手書きの年賀状は嬉しいよね。字が上手な人がお習字で書いてくれたらすごくうれしい。」

なんとなく、年賀状談議になりました。

確かに、年賀状を何枚も出すのはとても大変です。でも、届かないのも寂しいものです。

最近は柄も文字もきれいに印刷された年賀状がほとんどですが、そこに一言添えられた言葉や文字を見て「しばらく会っていないけど元気そう。」とお互いを思いやるのが年賀状の良さなのかもしれません。

高齢になり、年賀状を送る相手が少なくなったり、自分自身が年賀状を書くことが出来なくなったり、そんなことがわっこの皆さんの日常の中に起こっているということを、皆さんの会話からうかがい知ることが出来ました。だからこそ、元気な間は年賀状を送り合うって良い習慣だな、と思います。

人とのつながりが希薄になりがちな世の中、離れた友達に年に一度「元気だよ。」と伝えると、受け取った方もきっと元気になるでしょう。

それが、今回作ったような手作りの年賀状だったら、受け取った方にとても喜んでいただけるのではないでしょうか。

「この年賀状素敵だね、どうやって作ったの?」と会話が弾むかもしれません。