大谷地病院認知症疾患サポートセンター便り

大谷地病院認知症疾患サポートセンタの活動をご紹介します。

軽度認知機能障害回復プログラム「なつめ」で「合言葉は”まごたちわやさしいばい”」の栄養講話を行いました

合言葉は「まごたちは(わ)やさしいばい」

今日本では栄養失調が問題になっています。

この飽食の時代に…です。コンビニやスーパーに行けばすぐに食べられるものがあり、ドラッグストアでさえ、パンやヨーグルトが売っているのに…です。

 

中年期はメタボリックシンドロームに注意が必要です。食生活が糖質や脂質に偏りがないように。「〆のラーメン」や「しめパフェ」は糖質がぐんと上がりますので注意しましょう。

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写真のように、世の中にはおいしいおいしい食べ物があふれています。でもこのような組み合わせは3大栄養素に偏っているので、前後で調整して(足りない分をしっかり補って)1日や1週間の中で、しっかりと色んな栄養をとりましょうね。

 

でもこれは高齢期にはあてはまるでしょうか…?

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「もう年だから…」と言って粗食が良いんだという方が多くいらっしゃいます。これは本当に良いことでしょうか?

「年だから」こそ、しっかり食べるのです。肉、魚、卵、大豆製品は筋肉などの体のもとになります。不足すると筋力が衰え、「フレイル」の状態に陥ります。

「1㎏増えたらラッキー!」この考えが、健康寿命の延伸に必要です。

そして、最近ずっとニュースとなっている「感染症」には、マスクや手洗いがもちろん大切ですが、「栄養の摂取」もすごーく大切です。

私たちは食べ物を食べて生きています。体に必要な栄養をしっかりと摂って、免疫力を高め、目に見えないウイルスと闘うチカラを付けることが、とーっても大事です!

 

…ということで、しっかり食べることの大切さを、この日のなつめでも熱弁させていただきました^^:

「まごたちわやさしいばい」は、食べ物の頭文字です。「まごわやさしい」「まごたちわやさしい」は聞いたことがあると思いますが、「ばい」が付くとパワーアップ。認知症の予防に良いのではないか?と研究されている栄養素が、これらの食べものに含まれています。

ま→まめ

ご→ごま

た→たまご

ち→ちち(乳製品)

わ→わかめ(海藻)

や→やさい

さ→さかな

し→しいたけ(きのこ)

い→いも

ば→ばなな

い→いりこ

これらの食べものは、抗酸化栄養素が豊富に含まれています。また脳の活性化や、血糖値上昇を防ぐ働きもあるなど、生活習慣病の予防にも良い食材です。

日本の認知症研究で有名な「久山町研究」でも、これらの食材が認知症発症のリスク低下に有効ではないか?と言っています。

「色んな食材をまんべんなく食べる(食品の多様性)」ことが、重要なのです。

 

さぁ来週は調理実習です。これらの食材を使って「まごたちわやさしいばい」献立を作りますよー!料理は頭を使うので脳の活性化によいのです。頭を使っておいしく食べる!何よりの認知症予防ですね、楽しみ!