大谷地病院認知症疾患サポートセンター便り

大谷地病院認知症疾患サポートセンタの活動をご紹介します。

認知症予防サークルわっこで、「栄養の日を知ろう」を行いました。

8月4日は「栄養の日」

わっこが始まって3年目の夏を迎えました。毎年8月は管理栄養士にとって大切な月です。それはなぜかというと、8/4が「栄養の日」だから!

日本栄養士会では毎年8/1~7を「栄養週間」とし、国民の皆さまへ栄養の大切さを啓発しています。2年間続いた「栄養ワンダー」ですが、今年は新型コロナウイルスの影響で例年の活動ができないことになりました。

 

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例年の活動はできないのですが、今年はオンラインでの開催となり、全国の栄養士が考えた栄養たっぷりの「予防めし」が日本栄養士会のHPで見ることができます。

 

「予防めし」とは、疾病の予防や、免疫機能を低下させないで感染症の予防に役立つ食事のことを言います。

 

血糖値が高い方も、ダイエットをしたい方も、低栄養を予防するためにも、感染症を予防するためにも。

私たちは食べたもので体が作られていますので、自分の体に合った「適量」を摂取し、体にとって不足のないようにしっかり食べることが重要です。

免疫機能を低下させない食事はどんな内容かを、改めて皆さんにお伝えしました。

 

免疫機能はもちろん、低栄養やフレイルを予防するためにはまず「たんぱく質」の十分な摂取が必要です。たんぱく質は主に「主菜」をしっかり食べることが大事。夏は暑くて台所に立つのも大変ですが、パンや麺だけではなく、おかずを組み合わせることが健康への秘訣です。

 

そして「副菜」。ビタミン、ミネラルは体の調子を整える、体の構成成分となる、代謝を助け夏バテを予防するためにしっかり食べることが大事。

加えて免疫力を高める、認知症を予防するためには「抗酸化栄養素」を十分に取り入れること。抗酸化栄養素はビタミンA、C、Eや、オリーブオイルや青魚に含まれる不飽和脂肪酸ポリフェノールなど植物が持つ「ファイトケミカル」のことを指します。

夏野菜はカラフルで抗酸化栄養素がたっぷり含まれているので、オリーブオイルと一緒に摂取する、ナッツと合わせてサラダにする、さばなど青魚と一緒に摂取すると良いでしょう。

 

免疫機能を司っているのは「腸」と言われています。

腸内環境を整え、体にとって有用な菌を取り入れる(プロバイオティクス)ことと、その有用菌を育てる(プレバイオティクス)ことで、腸内環境を健やかにすることができます。

 

このように、どうしてこの栄養素が必要なのか「根拠」を知った上で、実践することが大事です。日々メディアでは「○○を食べると良い!」と取り上げ、スーパーからその食材がなくなる現象が起こりますが(それほど皆まじめだということ)、これを食べると絶対その病気にならない!という食品はありません。

日々の食生活、生活習慣が病気を予防するのです。

 

 

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真剣に聞いて下さるわっこの皆さん。

日々の食生活を聞くと、十分に気を付けていることがわかりました。

 

「私の母は98歳まで生きたの。やっぱり食べるものはちゃんとしていた。」と。

こういうお話を聞くと、栄養がいかに大切かが実感できます。

 

食のチカラ、栄養のチカラは偉大。

 

「好きなものだけを食べる」のではなく、「好きなものを取り入れながら主食、主菜、副菜を組み合わせる」というのが、健やかな毎日を送るために重要です。

 

感染症対策のため実習ができずにいるわっこですが、日々の食生活の一助となるような内容を提案しています。

 

さて、来週はボッチャです!久しぶりのボッチャ、どんなミラクルショットが生まれるか!今から楽しみです^^