第六の栄養素と呼ばれた「食物繊維」
この日のわっこは食物繊維のお話をしました。
昔、食物繊維は食べ物のカスで体に不必要なものといわれていました。食物繊維が多く含まれていると食感が損なわれるので、人々のし好に合わせて柔らかくて食感の良い食品が作られていたとか。しかし、時代とともに様々な研究がなされ、1953年には「ダイエタリーファイバー」という言葉が使用されるようになりました。1970年代以降、急速に食物繊維の関心が高まり、現在でも様々な研究が続けられています。
体の中でどんな働きをするの?
食物繊維は大きく分けて「水溶性」と「不溶性」の2種類に分けられます。水溶性の食物繊維は便を柔らかくする、滑りを良くする、善玉菌を増やして腸内環境を整える、不溶性の食物繊維は便のかさを増したり、腸の蠕動運動を促すなど、腸内環境改善が期待できます。また、水溶性食物繊維は糖質の吸収を緩やかにして食後血糖値の急激な上昇を抑えるはたらき、コレステロールを体外に排出するはたらきなど、不溶性食物繊維は発がん物質などの腸内の有害物質を体外に排出するなど、生活習慣病などの予防に効果が期待できます。
さらに近年、腸内環境は免疫と密接な関りがあると言われています。腸内環境を整えることで免疫細胞が活性化し、免疫力が高まると研究されており、日々の食事が私たちの将来につながっているということがよくわかります。
生活習慣病は認知症の発症リスクが高まります。なので、「認知症予防」という観点からも、食物繊維の摂取は非常に重要なのです。
さぁ、ひと通り学んだあとは実習です。これだけ見ると何をしているかわかるでしょうか?
お彼岸 雑穀おはぎ
9月はお彼岸です。わっこでは毎年お彼岸に合わせてさまざまなおはぎを作ってきましたが、2020年秋の彼岸は「雑穀おはぎ」にしました。
感染症予防のためずっと調理実習の開催を控えていました。しかし食品を介しての感染はいまだ確認されていないこと(厚生労働省、農林水産省より)、十分な配慮をしての調理実習を考え、対策を取りながらの実習を行いました。
自分の分は自分で作るスタイルにして、パッククッキングでかぼちゃ餡、さつま芋餡を作りました。1つのおはぎに40gのかぼちゃ・さつま芋、砂糖は10%程度、塩一つまみを入れて火が通るまで加熱し、袋のまま手でつぶすと餡が完成。すごく簡単な上、洗い物が少ないというメリットもありますよ。
完成したのがこちら!あ、よく見ると顔になってる(笑)
雑穀ごはんは、もち米2合+白米0.5合、雑穀を50g入れて炊きました。プチプチした食感がおもしろく、秋らしいおはぎが完成しました。
このように、日常生活の中で楽しみながら食物繊維を取り入れることも大切です。
日々の食生活を豊かに、楽しく食べることが最大の認知症予防かな、と思う今日この頃です。