ファイブコグスクリーニングテストをしているわっこの皆さんの様子
認知症予防サークルわっこでは、半年に一度認知機能の検査と体力検査を行います。
認知機能の検査は、ファイブコグスクリーニングテストを行います。40分ほど、真剣にテストに取り組んでいただきます。
いつも笑い声が絶えない、にぎやかな認知症予防サークルわっこ、この日は40分間異様な静けさに包まれました。初めて行う方は特に、内容の濃さにびっくりしたようです。
簡単な内容だったら認知症のスクリーニングにならないので、どうしても難しい内容になります。皆さん、終わった後はちょっとぐったりしていました。
ファイブコグスクリーニングテストの翌週は、体力テストとして触れいるチェックやバランス・柔軟性・歩行機能などを検査しました。
座位体前屈の様子です。体を前に倒すとき、「にゅあー」というと成績が良くなるらしいですよ（笑）
タイムアップアンドゴーで歩行機能を調べます。颯爽と早歩きをされていました。
体力測定の後は、ファイブコグスクリーニングテストの結果を解説しました。
結果を見て、ほっとした方やシブーい顔をされている方様々でした。認知症予防サークルわっこでファイブコグスクリーニングテストを行うのは3回目です。回数を重ねて行っている方全員に、点数の向上が見られました。
認知症予防サークルわっこは、参加されている方がずっと住み慣れた地域で生活することを支えて行くという使命を担っています。今回心配な結果が出た方は、2次検査を行います。結果によって「わっこ+生活で○○を気をつけましょう」「軽度認知機能障害回復プログラムなつめに参加しましょう」など、今後の方針を一緒に考えていきたいと思います。
ファイブコグスクリーニングテストとは
ところで、今回行ったファイブコグスクリーニングテストとは、一体どんなテストなのでしょうか？
ファイブコグスクリーニングテストは、「記憶」「注意」「言語流暢性」「空間認知機能」「遂行機能」の5つの認知機能を検査します。所要時間は40分程度で、画面を見ながらテスト用紙に問題を解いて答えを記入していきます。
認知機能検査は、MMSEや長谷川式認知症スケールなどが有名で、病院でも頻繁に使われます。でも、MMSEや長谷川式認知症スケールでは、軽度認知機能障害（MCI)の判定が難しく、健康な方の認知機能の状態を検査する事は困難でした。
ファイブコグスクリーニングテストでは、健康な方の認知機能の状態を詳しく検査できるうえ、記憶だけではなく、5つの認知機能を総合的に判断して軽度認知機能障害の簡易的な判定をすることが出来ます。
ファイブコグスクリーニングテストのススメ
認知症予防サークルわっこでは、半年に一度必ずファイブコグスクリーニングテストを行います。普段わっこに来られない方でも、検査だけでも受けてほしいとおススメしています。今回、わっこにいつも来られている奥様の強い勧めで旦那様が検査を受けに来て下さるという嬉しい出来事がありました。
ファイブコグスクリーニングテストは、「今、自分の認知機能がどんな状態なのか」「自分が苦手としている認知機能は何なのか」を知ることができます。
苦手な事を意識して生活を送ることが出来れば、今以上の認知機能の低下を予防する事ができます。
そして、年に2回認知機能の状態を確認する事で、もしも「ちょっと心配」という状態になった時、早めに何らかの対処を打つことが出来ます。
認知症になってしまうと、元気な状態に戻ることは難しいのですが、認知症になる前の段階で予防対策をしっかりととることで認知症の発症を遠ざけられる確率が高くなります。
今回ファイブコグスクリーニングテストを行い、認知症予防サークルわっこは、「わっこに来られた皆さんが出来るだけ長く住み慣れた地域で自分の望む豊かな生活を続けていけることをサポートしていくという使命がある」とつくづく実感しました。
認知症予防サークルわっこは、毎週木曜日午後1：30～3：30分まで、大谷地団地町内会館で行っています。参加費は500円です。申し込みは必要ありませんので、お近くにお住いの方はいつでも気軽に遊びに来てください。
