運動と認知症予防
認知症の発症や進行予防には栄養・運動・知的活動・質の良い睡眠が大切です。この中でも、運動は最も大切な要素であると言えます。
運動の認知症予防効果は以前のブログでもご紹介しました。
ohyachi-hp.hateblo.jp
- 適正体重を維持する
- 糖尿病の予防
- 慢性炎症の抑制
- 血圧の改善
- 血管の健康を維持する
- ストレス緩和・気分の安定
- 睡眠の質の改善
こういった要素から、脳の健康を保つことが出来るのです。
運動に脳トレ課題を同時に行う「デュアルタスク」を行うと、運動だけを行うよりも脳が活性化され、認知症予防効果が高まることが分かっています。
デュアルタスクとは、同時に複数の課題を実行する事です。このデュアルタスクの要素を使った脳トレ運動では
- シナプソロジー
- コグニサイズ
- ふまねっと
が有名です。
シナプソロジーとは
「2つのことを同時に行う」「左右で違う動きをする」といった普段慣れない動きで脳に適度な刺激を与え、活性化を図ります。複数人で楽しく行うことで、感情や情動に関係した脳も活性化され、認知機能や運動機能の向上と共に、不安感の低下も期待できます。このプログラムは、昭和大学脳神経外科の藤本司名誉教授にアドバイスを頂きながら(株)ルネサンスが独自で開発しました。笑顔やコミュニケーションが生まれるので、楽しく続けられるのがこのプログラムの魅力です。
医療・介護業界だけではなく、アスリートの運動機能向上や子供の心身機能の向上、社内研修の場など様々な場面で活用されています。
軽度認知機能障害回復プログラムなつめでも定期的に実施しています。
ちなみに本日はジャンケンを使ったシナプソロジーと、ボールを使ったシナプソロジーを行いました。
冒頭の写真はジャンケンを使ったシナプソロジーですが、パーを出している方とグーを出している方が居ると思います。
グーチョキパーの呼び名が1・2・3になったり赤・青・黄になったりし、刺激の出し方も言葉だったりスカーフの色だったりと変化するので頭が混乱して間違えてしまいます。
この、「混乱して戸惑う」状態が脳が活性化されている状態です。
コグニサイズとは
コグニサイズは、
国立長寿医療研究センターが開発した運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語です。英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせてcognicise(コグニサイズ)と言います。Cognitionは脳に認知的な負荷がかかるような各種の認知課題が該当し、Exerciseは各種の運動課題が該当します。運動の種類によってコグニステップ、コグニダンス、コグニウォーキング、コグニバイクなど、多様な類似語があります。コグニサイズは、これらを含んだ総称としています。
運動の強度は「軽く息が上がる程度の強度」認知課題は「時々間違えるくらいの難易度」が適当で、間違えたり試行錯誤をして楽しみながら行うと効果が高くなります。
軽度認知機能障害回復プログラムなつめでは、「アタマカラダジム」というソフトを使ってコグニサイズを行っています。